問題児が異世界から来るそうですよ? 落陽、そして堕月
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 落陽、そして墜月 (角川スニーカー文庫)
- 作者: 竜ノ湖太郎,天之有
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2013/03/30
- メディア: 文庫
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あらすじ
“魔王連盟ウロボロスと対立することになった“ノーネーム”。黒ウサギの素敵ウサ耳がなくなるという緊急事態のなか、“マクスウェルの魔王”と“混世魔王”と名乗る二人の魔王に戦いを挑むことになり――“
引用
"どうか私たちと共に、壁になって下さい"
感想
いや―この時の飛鳥がすんごく格好良くって(黒ウサギの次に)アスカスキーとしては感激でむせび泣くレベル。そんな問題児シリーズの第7巻目……レンタルマギカ式のシリーズの表記の仕方なので数えにくいですね。
それはさて置き、今巻は「魔王連盟編―中」と称するべきものでした。前の巻―「ウロボロスの連盟旗」から継いだ軸を起点に、今回は挑戦者というより侵略者たる魔王からの防衛というギフトゲームであったため、謎解き成分少なめ、バトル成分多めの巻で、これ以降のシリーズに重要となるであろう設定がちらほらと散見しているため、早く続きが読みたいけど見逃せない……!と思いながら読んでいました。
しっかし、あれがあったので、そろそろ”ノーネーム”の名が判明するときも近いのですかね?そして、著者があとがきで「最後」という言葉を使っていたので、終わりも近そうですね。
※アニメが10話だったのがとても残念でしたが、黒ウサギの新たな可能性(艶のある声の黒ウサギ)が見れたし、知り合いのラノベ読みの方の言っていた「情景描写が少ないからアニメ化はありがたい」という言葉で、個人的にはわりと満足です。余裕が無いので円盤には手を出せませんが、いずれは欲しいところ。
さてはて、ネタバレ込みの感想は収納しておきます。
この巻でひどく気になるところと言うと順不同ですが
・黒ウサギの過去
今巻冒頭でとうとう黒ウサギの過去が明らかにされましたね。これが最後の伏線にもなっていたわけですが、要するにあの時に倒せず金糸雀やサラマンドラの前当主?等が封印したってことなんですかね?そして、黒ウサギって名前じゃなくて幼名だったのか……驚いた口が閉じないレベルなんですが、これはどこかで使われそうな設定ですね。ギフトみたいな形で。胸熱です。
あと、燕尾服の魔王(クロア=バロン)さんがブレイブルーのハザマよろしく下卑た発言してて、前の巻の紳士然とした彼とのギャップで吹きました。
・グリーさんの人化した姿
格好良かっただけの彼はいずこへ……?なんでピチピチなんです?冒頭がわりとシリアスだったのでその路線でずっと行くと思ってたのに、肩透かし食らった気分ですよ!ちょっとピチピチのグリーの挿絵はまだですか!(バンバン
※この時の手紙もまだ回収されてない伏線か。境界の亀裂云々言ってたので、箱庭の外に飛ばされた仲間が帰ってくるとかそんな感じなんでしょうか?うむむ、楽しみ。
・殿下の十六夜に対する「仲間を信頼していない」という言葉
確かに十六夜は全てを自分で解決する傾向にあり、それが転じて仲間を信頼していないという言葉も頷け、そこからの弱点発言もわかります。しかし、三頭龍が出てきたことでうやむやになってしまって、これ以降使われんのかな、これ?感が拭えないのですが……いや大丈夫だ、僕らの竜ノ子先生ならやってくれる!と思って次に期待ってところですかね。
・黒ウサギと十六夜
耳無し黒ウサギが一瞬誰だかわからなくなり、誰だこの可愛いヒロインは……あ、黒ウサギか、と2度同じキャラに一目惚れするという貴重な経験をさせて頂きました。口はまだ青い髪だったので、黒髪の黒ウサギが見てみたいです。絵を書く方は誰か描いてくれてもいいんですよ!(投げっぱなし
それと、黒ウサギと十六夜のいちゃいちゃが正直もっと見たかったです。早く乗り込んできた殿下死すべし。
・飛鳥とアルマティア
前の巻から出てきた飛鳥の新しい戦力、アルマティア。”城壁”と呼ぶ名のごとくこれまで飛鳥の弱点であった防御面が劇的に改善されて、前線の飛鳥が頼もしいこと頼もしいこと……嬉しい限りです。そして、飛鳥とアルマティアの契約関係?がディーンの時にはなかった胸の高鳴りを与えてくれ、成長を遂げた飛鳥が彼女を驚かす時が来るのかと考えると否が応でもこれからへの期待値も高くなるってもんです。
・ジンが見たボロボロの旗印
最後のほうのリンが持っていた布は十中八九、”ノーネーム”の旗印でしょう。しかし、これを出す必要はあったのかなと思わされました。これが次に繋がるのでしょうが、今巻だけで考えてしまうと全体としてくどいように感じるからです。ただおそらく、「ウロボロスの連盟旗」「落陽、そして堕月」「8巻」を魔王連盟編として整理するなら、ちょうどいい分配なのかもしれないとも思います。
まだマクスウェルの魔王とウィラのこと、ジャックさんのこと等、未だ言いたいことはたくさんあるのですが、これ以上書くと今以上に長ったらしくなってしまうため割愛します。これを書いていて今回は色々と重要な設定があったのだなーと改めて感じさせられました。備忘録のような記事になりましたが、ほんとうに次の巻が気になりますね!
では、十六夜の生死や如何に?といったところで。